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ICCMOの創設者でNeuromuscular Dentistryの父であるBernard Jankelson(1902〜1987)が、常々用いた有名な言葉があります。
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“If it has been measured it is a fact, if not it is an opinion.”
【計測できるものは真実である。できないなら、それは意見である。】
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近年の目覚しいME機器の発達により、これまでの咬合器に顎運動を模倣・再現することを目的に咬合器の開発にエネルギーを費やしてきた咬合学の分野に転機が訪れています。
日常の歯科臨床に適したMandibular KinesioGraphやElectoro Myo Gram等が開発されたことによって、これまで“意見”でしかなかった顎運動の評価が“客観的事実”として、日々の臨床で手軽に入手できるようになりました。
顎運動や筋活動を自分の目で確認しながら計測記録し、考究用模型などとともに総合的に評価することで、予知性の高い治療・予後管理が可能となりました。
機械論的咬合論による咬合器では、決して生理的な咬合機能を評価・再現することはできません。
目前の患者の咬合機能を知るには、ME機器で生体の現象を計測することが重要なのです。
これまで頭の中で理解しているつもりでも気がつかなかった多くの知見が、数多く見出されます。
歯科医療は、解剖学・生理学などの基礎医学の理解と、実用性の高いME機器を利用した視覚的で客観的・相対的なデータによって成り立ちます。従来のそれは歯科医自身の“主観”や“意見”でしかなかったと言えるでしょう。
ICCMOの理念は、ME機器を使用した計測による事実の積み重ねにより、脳・中枢による下顎運動の制御機構から咬合を生理的に解明し、日常臨床に生かし歯科医療全般に寄与することにあります。
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